登録実務講習について、自身が分かる範囲内ではあるがまとめてみた。
宅建試験合格後、資格を活かしたいという方・これから宅建を取ろうと考えている方々の参考になれば幸いである。
登録実務講習って?
そもそも、登録実務講習とは何か?
まず、宅建試験に合格しただけでは宅地建物取引士として業務を行うことができない。
というのも、
- 合格した都道府県で資格登録を受ける
- 当該知事から宅地建物取引士証の交付を受ける
以上の2点が必要になる。
また、資格登録に必要な要件として、「宅地建物取引業法(以下、業法という)第18条第1項に規定する実務経験等を有し、かつ、同項各号に掲げる欠格要件に該当しない」こととなっている。
その「業法第18条第1項の実務経験等を有する者」とは、次のいずれかに該当する方になる。
- 宅地建物取引業の実務(一般管理業務や補助的事務は除く。)の経験が2年以上である者
- 国土交通大臣の登録を受けた宅地又は建物の取引に関する実務についての講習(以下、「登録実務講習」という。)を修了した者
- 国、地方公共団体又はこれらの出資により設立された法人において宅地又は建物の取得又は処分の業務に従事した期間が通算して2年以上である者
よって、登録実務講習を受けることにより、宅建士の資格登録を受けられるようになる。
登録実務講習はどこで受けるの?
登録実務講習実施機関一覧は、国土交通省のホームページで確認することができる。
登録実務講習実施機関一覧-建設産業・不動産業
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/sosei_const_tk3_000068.html
ちなみに、私は日建学院の方で受講することにした。
申し込んだタイミングは、宅建試験終了直後だった。
というのも、早めに申し込んでおかないと募集の締め切りがあったり、受講できる時期がかなり後になってしまうからだ。
また、日建学院にしたもう一つの理由として、早期申し込みした場合、無料キャンセル期間が設けられているのもあった。
申し込み後、不合格となってしまった場合、期間内にキャンセルすれば、受講料がちゃんと返金される。
受講料はそれなりに高いので、これは非常にありがたい。
ちなみに、日建学院のような予備校では、LEC(リーガルマインド)やTACが実施している。
LEC東京リーガルマインド 宅建登録実務講習
自分が通いやすい・仕事の休みが合わせやすいなどの理由で選ぶといいだろう。
受講にかかる費用は?
登録実務講習の受講料は、税込で¥22,000だ。
これは、日建学院でもLECでも変わらない。
私は、クレジットカード決済で受講料を支払った。
日建学院の場合、他の支払い方法としては、銀行振り込みやコンビニ払いなどがあるそうだ。
受講する機関によっては、取り扱っている決済方法が異なる場合があるため、いざ申し込む場合はしっかり確認した方がいいだろう。
登録実務講習の構成
日建学院の登録実務講習の申し込み受付が正式に完了すると、教材セットが送られてくる。
日建学院の場合、
- 自宅で実施する通信講座
- スクーリング(演習)
から構成されている。
さらに、スクーリングの最終時限には修了試験がある。
この修了試験に合格すると、晴れて資格登録を受けられるようになる。
ちなみに、実務講習の修了要件は、
『修了試験択一式』と『修了試験記述式』を受験し、双方の試験ともに8割以上の得点を得ること
となっている。
ちなみに、スクーリングの出欠確認で欠席があると、修了試験を受験できないので必ず出席しよう。
自宅で実施する通信講座
通信講座では、合計38時間以上に相当する自宅学習を行なうことが必要とされている。
送られてきたテキストや視聴覚教材を使いながら、学習していくことになる。
なので、しっかりスケジュールを立てて学習することが大切だ。
また、日建学院の場合は、自宅学習用問題も用意されている。
こちらはテキストの内容から出題されており、解答の提出をする必要はない。
しかし、学習の手引きによれば、「修了試験択一式」で合格点を取るために必要な内容となっているようだ。
こちらも併せてやっていこう。
スクーリング(演習)
スクーリングは受講票に記載された日程・会場において、2日間実施される。
また、受講票は、2日間ともスクーリング会場に持参する必要がある。
なので、失くさないように大切に保管しておこう。
ちなみに、受講票はこんな感じだ。
大事なのが、顔写真を必ず受講票に貼ること。
顔写真は、タテ3cm×ヨコ2.4cm(正面脱帽、白黒も可)を貼ろう。
もし、顔写真が貼られていないと…
①スクーリング会場に入室できない
②修了試験を受験できない
となってしまうので、顔写真を貼り忘れないように注意しよう。
スクーリングは、午前8時50分または、午前9時20分より開始となっている。
会場によって異なるため、事前に確認しておこう。
また、当日は開始時刻までに受付を済ませておく。
当然だが、遅刻・欠席はしないようにしよう。
スクーリング・修了試験で遅刻・早退をすると、欠席扱いとなってしまう。
そうなると、修了試験を受験することができなくなってしまう。
なので、スクーリング当日は、余裕をもって会場に到着できるようにしよう。
当日、会場に持参する物は、
- 別冊を含む、テキスト2冊
- 筆記用具(鉛筆、ボールペン、マーカーなど)
- 受講票
となっている。
ちなみに、択一式はマークシートで行われる。
そのため、スクーリング2日目には、必ずHBまたはBの鉛筆、もしくはシャープペンシルと消しゴムを用意しよう。
修了試験
修了試験は、スクーリング2日目の最終時限に実施される。
受験要件は、すべてのスクーリング演習講義に出席し、受講していることだ。
そのため、講義に欠席・遅刻・早退などがあると修了試験を受験することができない。
その結果、登録実務講習を修了できなくなるため、絶対に欠席や遅刻はしないようにしよう。
出題形式・出題範囲など
修了試験の出題形式は、択一式と記述式の2種類が実施される。
両方でそれぞれ8割以上の正解で合格、登録実務講習の修了となる。
択一式は、宅建本試験と同じく4肢択一式で全20問のマークシート方式だ。
記述式も同様に20問となっている。
次は出題範囲についてだ。
択一式は通信講座(自宅学習)の範囲から、記述式はスクーリングの範囲から、となっている。
最後に学習方法・合格対策について記しておく。
「学習の手引き」によると、択一式はテキストをよく読み、自宅学習用問題を覚えるまで必ず解く、とのことだ。
また、記述式の方はスクーリングにしっかり参加する、となっている。
試験時間など
修了試験は択一式と記述式、同時に実施される。
試験時間は、合計で1時間30分となっている。
また、試験開始後1時間と終了15分前は退出できないそうだ。
その他の時間の途中退出は認められている。
なお、一度退出すると、席に戻ることができないので注意だ。
教材の持ち込みについて
修了試験では、一部の教材が持ち込み可能となっている。
持ち込み可能な教材は、
- 自宅宛てに発送された一部のテキスト
- スクーリング初日に配布される教材
- 筆記用具(HBまたはBの鉛筆・シャープペンシル、消しゴム)
となっている。
また事前学習時、教材にマーカーでマークすること・ポイントを書き込むこと・インデックスや付箋を貼ることもOKのようだ。
ただし、他の教材(自宅学習用問題など)の貼り込みや挟み込みはNGだ。
もし、上記の禁止事項が判明した場合は、不正受験とみなされてしまう。
最後にまとめると、
〇持ち込み可能教材への書き込み・マーク・付箋は可
×持ち込み禁止教材などの挟み込み・貼り付けは不可
その他については、会場係員の指示に従うようにしよう。
登録実務講習 まとめ
登録実務講習について、大まかにまとめたがいかがだったか?
もし、分からない部分があれば、コチラから目次に戻れるので、再確認してみてほしい。
また、受講する場合は、早めに申し込むことをおススメする。
というのも、希望の会場が埋まってしまったり、受講時期が後になってしまうからだ。
また、宅建士の登録には時間を要する。
なので、宅建士の資格が必要な場合は、早めに登録要件を満たしておいた方がよい。
その理由もあり、早めの申し込みをした方がいいと自分は考える。
また後日、実際に受講した感想なども載せようと思う。
コメント